2022年11月06日

量子夢理論

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少し前からどうして夢の内容はすぐに忘れるのか考えていました。
もっともらしいことを書いているように思われるかもしれませんが、トンデモなのでどうか真に受けないで欲しいのですが、それでも考えをまとめるために書いてみようと思います。
夢っていうのは寝ている時に見る方の夢です。
目が覚めた時に夢を見ていたという実感はあるのですが、あれどんな夢だったかなとなってしまいます。
起きた瞬間にはなんとなく夢の手応えのようなものがあっても、牛乳を飲む頃には内容をすっかり忘れてしまいます。
それでも時々、ほんの少しだけ夢を覚えていることもあります。
その内容は自分自身が持つ記憶を再現するようなものではなく、まったく知らない場所だったり、まったく知らない人が出てきたり、空を飛んだり、何かから逃げたり、車のブレーキが効かなかったり。
いずれにせよ、現実の体験とは違うことがほとんどです。
自分が体験していないことを夢で見るというのも不思議なことですが、もしかしたらそれは誰かが体験したことかもしれない、そんな気もします。
じゃあ誰が体験した記憶なのかというと「平行世界の自分だろう」そこにたどり着きました。
ここで平行世界はエヴェレットの多世界解釈を指します。
エヴェレットの多世界解釈を知りたいのであれば、「数学的な宇宙」これはKindle版すら終売で手に入りにくいので、今のところ手に入るブルーバックスの「不自然な宇宙」をおすすめします。
エヴェレットの多世界解釈というのは、もつれた量子にはそれぞれの世界がある、という仮説です。
もつれた量子を同時に観測できない以上、多世界解釈を立証することは不可能で、どこまで行っても仮説にすぎませんが、もつれた量子の不自然さを説明することが可能になります。
ところで、我々にもっとも身近な量子といえば量子コンピュータでしょう。
最近ではShorのアルゴリズムに続くアルゴリズムをついに発見したことが話題となりました。
https://group.ntt/jp/newsrelease/2022/10/31/221031b.html
これにより、量子コンピュータが汎用性を持つ可能性が生まれました。
その量子コンピュータですが、古典コンピュータと比べどうして組み合わせ問題が圧倒的に速いのか、実は説明ができていません。
量子コンピュータの生みの親の一人として数えられるDavid Deutschは、量子コンピュータは多世界で計算を分担していると考えているそうです。多世界解釈の支持者です。
多世界解釈の支持者として高名な学者に2020年にノーベル物理学賞を受賞した Roger Penroseがいます。
Roger Penroseは脳の機能は量子の性質に由来するという量子脳理論を発表しています。
ただ、量子脳理論は正しくないと後に訂正をしています。
訂正の理由に脳内にもつれた量子が存在する可能性が低いことを挙げています。
しかし、最近になって脳内にもつれた量子が存在する可能性が示されました。
https://gigazine.net/news/20221021-brains-quantum/
これは脳機能が量子に由来することを意味するわけではありませんが、量子脳理論の議論を再開するには十分でしょう。
人間の脳は古典コンピュータよりも計算能力で劣りますが、古典コンピュータでは実現できない能力を持ちます。
例えば車の運転です。
誰でも出来る車の運転を(現状)古典コンピュータでは実現できていません。
テーブルゲームにおいては人間は古典コンピュータには勝てませんが、消費カロリーを人間程度に抑えると古典コンピュータは人間(渡辺名人や藤井竜王)に勝てない、そんな指摘もあります。
何が言いたいのかというと、脳機能は古典コンピュータとは別物と言えるのではないでしょうか。
つまり、脳機能を再現するには量子コンピュータの方が適している可能性があります。
そして量子コンピュータが多世界で計算を分散しているのであれば、私の脳も皆さんの脳も多世界に存在しているはずです。
量子コンピュータが多世界で計算した結果を一つの世界にまとめるように、記憶をまとめる瞬間が夢じゃないのか。多世界で見聞きした内容が確率的に混ざりあい、それが夢となって再生されるのではないか。
それは脳の記憶領域にはないので、目が覚めると忘れてしまう。
再現性のない多世界解釈は科学倫理的には非科学的と捉えるべきでしょう。もちろん科学倫理を参照するまでもなく、以上の私の妄想は非科学的です。
posted by gr-digital.net at 22:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 b_entry.gif
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